結論
- CoderDojoはレバレッジ資産である
- 環境+機会があるため成功や学びを得やすい
- レバレッジ資産をうまく使おう
私について
基本情報
- CoderDojo春日のチャンピオン(19歳
- CoderDojo歴は7年
- 最近の活動
- SecHack365'24←福岡未踏'24 Jump←ビジコン'24全国大会準優勝←EDD'23←福岡未踏'23 Pro
フルスタックエンジニア・AIプログラマーをやってます。Scratch3.0, マイクラ, toioなどCoderDojoで有名なものは大体触ってます。
今回話すテーマ
- 2024年DojoConJapanの懇親会LTで話した内容について補足説明をする
LTをご覧になってない方は以下をご参照ください。
レバレッジ資産とは
- レバレッジ+資産=レバレッジ資産
- 「他人が自分に対して持つ自分にとって都合の良い錯覚」
- 成果や実績をレバレッジしてくれる資産を指す
- 実際にできている人は本当に少ない
これは私が作った造語で、一言で言えば「成果や実績をレバレッジする資産」だ。
CoderDojoはなぜ凄いのか?
CoderDojoに参加してから、私は少なくとも以上の実績を得ることができている。それまでは普通だったが、一体なぜCoderDojoはここまで強力なのだろうか?
よく言われる「環境」の落とし穴
よく、コミュニティは環境であると言われ、実際その認識が強い。環境が良い→実力が生まれる→成果が出るというサイクルが信じられているように感じる。
道場の例で言えば、
- 環境
- プログラミングに詳しいメンター
- PCが使える環境
- 周りに似た興味を持った忍者
- 実力
- 学びながらプログラミングの実力をつける
- 発表してプレゼン力を鍛える
- ロジカルシンキングを身につける
- 成果
- プログラミングコンテストで優勝する
- 取材を受ける
- 支援プログラムに採択される
このような例が多いのではないだろうか。実際、この三つのサイクルは至って正しく見える。
実はこの構造が認知バイアスであり、落とし穴なのだ。
実際には、画像の項目について考える必要がある。自分が出した成果というものは、9割は相手や世間に伝わらないのだ。皆さん経験があるでしょう。頑張って作った資料やプログラムの凄さが伝わらない。コンテストで優勝したのにその凄さが伝わらない。
実体験で言えば、一番技術レベルが高かったのにエクサキッズで4位になってしまったり、かなり未踏的なアイデアだったのに未踏ジュニアに落ちたり、Scratch3.0でフルスクラッチでニューラルネットワークを作っても、9割の人間には伝わらない。
実は、成果と環境の間には、「成果を正しく人に伝え」「それ相応の環境を手にいれる能力」が必要になるのだ。
その関係を図にすると以下のようになる。
成果と環境の間にレバレッジ資産が挿入された。実際にはこの構造で社会は成り立っている。これに気づいている人は少ない。私はこれを感覚的にCoderDojoに参加する中で身につけてきた。
このレバレッジ資産の面白いところはたくさんあるが、まず一つ目として「雪だるま方式にレバレッジ資産が増えていく」ことだ。ここを鍛えることで、良い環境、実力、成果が手に入り、より大きなレバレッジ資産を作ることができる。
「環境」の話に戻ろう
実際、CoderDojoは言うまでもなく環境だろう。月に1回、どこかのイベント会場を使って人や知見があつまり、環境が提供されている。それは事実だが、実際はそれと共にレバレッジ資産を提供していることが見えてくる。
CoderDojoがレバレッジ資産をどのように提供しているのかという問いに対しての答えは、例えば以下のようになるだろう。
- レバレッジ資産の気づきの提供
- 発表や自分に似た忍者との交流で成果→環境に繋がることではないという認知の提供
- レバレッジ資産の材料の提供
- CoderDojoのブランド
- CoderDojo=プログラミングができる人の集まりという錯覚
- レバレッジ資産の使い方の提供
- 自分の実力を人に説明する時の工夫が鍛えられる
レバレッジ資産の強み
最後に、レバレッジ資産の役割が強いことを図にして終わろうと思う。実は、環境→実力→成果→レバレッジ資産→環境のようなサイクルは一本の線だが、レバレッジ資産は
- レバレッジ資産→環境→成果
- レバレッジ資産→成果
のように全体よりも結合度が高い。この能力を高めることは必須になる。ただ、難しいことではない。CoderDojoに参加していれば気づけるからだ。
終わりに
あっという間に2024年のクリスマスシーズンになってしまいました。私自身、2024年は変化の年でした。N高卒業→IT企業に就職し、プログラマーになったり、福岡未踏やSecHack365に採択され、さまざまな人や環境に出会えました。
これも、全てCoderDojoのおかげといっても過言ではないでしょう。全ての皆さまに感謝をし、今回はここで終わろうと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。
ちなみに、レバレッジ資産のことについては以下の本が参考になります。実践例や具体例、科学的根拠や心理学周りのことを知りたい方はご一読ください。(書籍の中では錯覚資産と呼ばれています)
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